このテのモノは内装業者さんの領域なわけで、サイン業界では殆ど扱いません。
ところが、最近、D.I.Y的な壁紙を切り口にサイン業界にも話が来るようになってきましたし、
メーカーも商品を開発し、続々と発売されてきています。
ですが、サイン業界で扱うのは、
壁紙の上に貼る壁紙・・・・・
なのです(笑)
ややこしいですね。
つまり、店舗や商業施設などの既存の壁紙の上に、新たな絵柄を重ねて貼るわけです。
そして殆どの場合が、
後で剥がせるように
という条件つきです。こういうのを再剥離可能といいます。
糊などを残さず、復帰できるというものです。
これは最近テレビのリフォームコーナーなどでも同じようなことをやっていますね。
ですがあれはフリース(不織布)壁紙といって、でんぷん糊を水で溶いたものを使って
絵柄が予め印刷されたものを貼るもので、我々サイン業界のように、粘着付きのものを貼るのとは少々異なります。
我々はあくまでインクジェットプリンターを使って印刷をするのであり、材料の殆どは粘着付きです。
ところが、サイン業界への依頼となると要望は様々で、これが実に厄介なのです。
先にも書きましたように、基本は剥がせるように、なのですが、
中には剥がれないように、という要望もあり、また、既存の壁紙の中には防汚コーティングがされたものもあって、粘着が付かないものもあり・・・・
アタマが変になりそうですね。
そこで、上記のような様々な目的の材料を実際の壁紙の上に貼って実験をしているわけです。
自宅で余っていた壁紙に両面テープを貼り、それを90度に曲げたアルミ複合板に貼って、
擬似壁面を作りました。
壁紙というものは柄が型押しされているので、表面がデコボコしており、粘着剤が点でしか当たりません。ですので付きが悪いのです。
色々なものを貼ってみましたが、予想外に付きが悪いですね。
眺めていると、接着具合を確かめるために剥がしたくて仕方がないのですが、暫くじっと我慢です。
うう、剥がしたい・・・
このような地味な実験を経て、材料を選定していくのです。
剥がす時の力のかかり具合を詳細に記録に取り、データとして保管します。
地味です。本当に。
ではまた!